この度、月極ではグラフィックデザイナー/アーティスト GUCCIMAZE®による個展『DEST』を5月21日(日)から6月11日(日)まで開催致します。
メタリックな質感とサイケデリックな色彩が特徴の「Chrome Type」というデザイン的ムーブメントのパイオニアとして、その名を世界に轟かせたGUCCIMAZE®。デジタルだから可能にした独自の立体感や奥行き、そしてグラフィティ感あるタイポグラフィで、国内外の様々なクリエイティブワークを行ってきた。
音楽関係ではFetty Wap、Post Maloneへのグラフィック提供やFlying Lotusのアルバムタイトルロゴ制作、企業案件ではGoogle、SONYへ、アパレル関係ではCalvin Klein、UNDERCOVERへの作品提供、さらに2022年にはadidas Originalsとのコラボスニーカー『Ozrah by GUCCIMAZE®』を製作し世界中で発売。
そんな順風満帆に見える彼が、掲げた本個展のテーマが、DEST(DESTINATION)= 目的地。というのも、ここに来て現在の自分に明確な目的・目標がないという。
ノートに好きなレタリングやグラフィティを描き続けていた少年時代を過ごし、美大へ進学、デザイン事務所勤務を経てフリーランスのデザイナーとしてのクリエイティブワークを軸に活動してきた彼は、物心が付いた頃から目指していたグラフィックデザイナーとしての目標を達成してしまっていたのだ。
それでも絵を描くこと、製作することが好きな彼は、止まることなく動き続けることを選択し、不明確な目的地(DEST / DESTINATION)へ向かって歩き出す。
ディーゼルアートギャラリーでの個展から、約3年ぶり2度目の個展である『DEST』は、そんな彼が新たな目的地を探す旅の第一歩。模索しながらも進もうとする姿を視覚化した内容で、彼の新たな未来への挑戦を表現したもの。
目的地を探す旅となる本個展で、彼がまず考えたのがGUCCIMAZE®としての原点回帰。
注目すべきは、今まで発表してこなかった手書きによる巨大なグラフィック作品。下書きを全て手書きで行う彼の原点の1つであり、新たな目的地を導き出すための手法の1つだった。
さらに、彼のカルチャー的ルーツに基づき製作したのが、日本を代表するサーフブランド『ジャスティスサーフボード』別注のオリジナルサーフボード。彼の独自なスタイルを彷彿させる鋭利的ラインで形どられた唯一無二のサーフボードとなった。
他にも、目的地へと向かうための「乗り物」をモチーフにしたアメリカ西海岸で生まれたローライダー系の文化を彷彿させるグラフィック作品や、3DCGアーティスト AsahiNaや韓国のグラフィックアーティスト WRECKとのコラボレーション作品など、GUCCIMAZE®の表現の幅広さが見れる新作のみの展示となる。
個展『DEST』を経て、彼はどんな目的・目標を見出すのか。手探りしながら進んでいる今、どんな表現をしているのか。グラフィックデザイナー/アーティスト GUCCIMAZE®のターニングポイントとなる至高の作品たちを、ぜひ皆様にご高覧頂けますと幸いです。
[release]
会期中はガスアズインターフェイス株式会社より、過去の作品やクライアントワークから選りすぐったGUCCIMAZE®の作品集『GAS BOOK 37 GUCCIMAZE®』も予約販売致します。会場で予約購入された方には、本人直筆のサイン付きでお送りたしますので、ご購入の際はぜひ会場へ。
[Profile]
1989年、神奈川県生まれ。グラフィックデザイナー/アーティスト。主な作品にFetty Wap、Post Maloneへのグラフィック提供、Flying Lotusのアルバムタイトルロゴ制作など。そのほかSEIKOとのコラボアイテム制作やCalvin Klein、UNDERCOVER、Google、SONY、BOILERROOMといった企業への作品提供も行なっている。コーポレートワークではブランドロゴのみならず、エディトリアルデザインやウェブサイトまで手がける。主な展示に、個展『MAZE』(Diesel Art Gallery、2020)、河村康輔、Yoshirottenとのグループ展示『CHAOS LAYER』(Gallery Tsukigime、2021)。2022年にはadidas OriginalsとのコラボレーションスニーカーOzrah by GUCCIMAZE®を発表し、全世界で発売した。