Kanoko Takaya | Exhibition | Gallery Tsukigime | ギャラリー月極

Kanoko Takaya
"Te To Te"
@OKYAKU [Curated by TSUKIGIME]
2023/06/03 〜 2023/06/18

この度、OKYAKUではアーティスト・Kanoko Takayaによる、四国初、2014年以来の日本での個展を開催致します。

2014年にインドネシアに移住。ジャワ島の伝統文化、特にお面作りなどを学び、現在はバリ島に居を移し作品制作に勤しむ。バリ島在住の日本人アーティストとして、現地の文化・風土を模写する「インドネシア シリーズ」と、作家本人が本能的に自然界から、また日々接するモノコトからインスピレーションを得て、様々な素材・技法を用いて表現する「インナー シリーズ」、その2つの継続的なテーマを軸に活動する。

本展では、後者の「インナーシリーズ」にフォーカスし、ローカルクラフトの職人達と共同制作した木彫・石彫、作家のシグネーチャーとも呼べるであろう、キャンバスに粘土や樹脂を盛り重ねた、ミクストメディアの半立体平面作品が並びます。

柔らかで、有機的な曲線美を持つ作品群は、視覚的なリズムの中に、生命力が満ちていて、作家の探求するところの「人間と自然の共生関係」を具現化している。そして、そのもつ多視点的な特徴が、観者にユニークな観察体験を与えます。

尚、本展の開催を前に、高知・沢田マンションにて2週間の滞在制作を行い、そこで描き上げられたキャンバスのペインティング作品も展示いたします。長らく海外を拠点とする作家の、暫くぶりの日本での制作。久しぶりの母国の文化に、風土に、気候に、何を思い、何を表現したのか。

OKYAKUとしては、初めての海外からの招待作家による展示となります。
どこかフィーリングの似た、高知とバリ島。
自然の借景を目の前にゆっくりと時間が流れるOKYAKUの空間と非常に相性の良い作品群です。
是非、この機会にご高覧くださいませ。

– – – 以下、作家コメント – – –

コロナ禍で日本に帰省することも暫く叶わず、家族や友人と会えないその環境にありながらも、年中暖かく、自然に囲まれ、協力や感謝の気持ちをナチュラルに行動に示すバリの人々に囲まれていたおかげで、思い悩みすぎることなく制作に集中することができました。あたり前にあったモノコトヒトが如何に尊いもので、同時に、今まわりにごく自然に流れている時間や環境、事象がありがたく貴重であるか、そうした当然であるからこそ、見失ってしまいがちな、根源的な何かに突き動かされ、制作に励みました。

みんなそれぞれ大事にしていることがあると思う。
自分の心の声に耳を澄まし、ありのままの自分自身を受けとめて、直感に従って動く。
感じてみる。作品について、というより作品を通して皆さんとお話しが出来たら嬉しいと思います。