Poseidon | Exhibition | Gallery Tsukigime | ギャラリー月極

Poseidon
"ERROR"
2023/11/11 〜 2023/12/10

絶えない精神的、思考的、視覚的、身体的な歪みとストレス
"偶発的で完璧ではない何か"を描くPoseidonの個展

この度、月極ではグラフィックアーティスト Poseidonこと水上雄太の1年ぶり2度目の個展『ERROR』を、11月11日(土)から12月10日(日)の会期で開催致します。 2022年10月に行われた初の個展『DEBRIS』を経てこの1年。そこで披露した100%の解像度で魅せる緻密なデジタル表現によるグラフィックが評価され、音楽やファッションのシーンを中心に、数多くのクライアントワークを行なってきました。彼のグラフィックは、今の日本のクリエイティブシーンを支える人々の心に刺さったのです。 そんな彼が、今回行う個展『ERROR』は、「完璧ではないもの」「間違いから自然に生じる何か」、それらアカデミックな教養の外側にある表現を作品へと昇華した内容となっております。 「日常生活に影響が出るほどの現実逃避が好き」。それを描いていると彼は云います。実世界に背を向け、内へ内へと、精神に篭れば籠るほど、実世界との乖離が進み、そこに歪みが生じる。ふと実世界に戻ろうとしたそのとき、SF映画さながら、彼の世界は歪み、捩れるのかもしれない。その一瞬の表出こそが、Poseidonの作品の根底にあるのです。 その根底から生まれる彼の作品は、デジタル、アナログ、そしてそれらが混合した作品と表現方法を選びません。 前回展『DEBRIS』で、ミュージシャンやファッションデザイナーの心を掴み、更に精度を高めたデジタル作品に加え、アナログ作品で表現する生に満ちた歪みを描いた作品も印象的です。記憶の断片的なブリキの玩具、不定形な精神の世界に、あえて形を与えたかの様な、椅子と窓枠のある情景。それら、言うなれば極めてパーソナルな心象風景が、観る人にとっての違和感(ERROR)となるのです。 本展では、これらの作品群に加え、現実逃避のお供である彼にとって欠かすことのできない「音楽」を、メインビジュアルである『Weapon Baby』の大型作品と、それをパッケージとして落とし込んだレコード作品なども並ぶ。さらに、ヤシゲユウトとビアンカが手掛けるファッションブランド『TENDER PERSON』とのコラボアイテムも販売する。 絶えず彼の中で起こる精神的、思考的、視覚的、身体的な歪みとストレス、そして意図せず現れるズレや表現、それらをダイレクトに映し出した本個展。きっと鑑賞者となるあなたの心の鼓動にひとつ「ERROR」を起こすことでしょう。是非、この機会に皆さまご高覧頂けますと幸いです。 [Profile] Poseidon / 水上雄太 1997年東京生まれ。宗教家の母と建築家の父の影響を受け育つ。小学5年生の時ゴッホの本を読み画家を志す。2017年頃から本格的に作品の製作を開始。デジタルとアナログを独学で研究し、両方のアプローチから脳内にある蓄積イメージを限りなく高い解像度で書き出すことに挑んでいる。現在は、デザイナーとして音楽・ファッションのシーンを中心に活躍し、現代アーティストとしては個展・グループ展などで展示し活動している。 [略歴] 2018年 朝日広告賞学生奨励賞 受賞 / 2021年 多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業 / 2022年 個展『DEBRIS』ギャラリー月極 [クライアントワーク] adidasキャンペーン参加 グラフィックを提供 / ヤマハバイク企画にて絵本を製作 / インドネシアburanndo TOIDIHOLICとコラボレーション デザイン周りを担当