Ochiai Shohei 「 凸 -デコ- 」 | News | Gallery Tsukigime | ギャラリー月極

Ochiai Shohei 「 凸 -デコ- 」

会期 : 2024年6月1日(土) ~ 6月30日(日)

開場時間:11:00 – 19:00 (日曜日 11:00 – 18:00)
 ※火曜日休廊

入場 : 無料

会場 : OKYAKU

住所 : 〒780-0864 高知県高知市唐人町1-9 2F

電話 : 088-855-5133
OKYAKU HP : https://okyakukochi.stores.jp/
OKYAKU Instagram : @okyaku.kochi /

月極HP:https://tsukigime.space

月極Instagram:@tsukigime.space

 

 

「落合翔平 × 澤田倭芳那 トークショー」

開催日 : 2024年6月1日(土)

会場時間(予定) : 14:00PM~ (30分~1時間を予定)

入場 : 無料

会場 : OKYAKU

住所 : 同上

登壇者Instagram:@ochiaishohei / @w_chan927

詳細:月極HP、月極Instagramをチェック

 

 

 

BUILD AND BUILD (ビルド アンド ビルド)

果てしなき「増築」の末に姿を現す「完成」とは

 

画家・落合翔平の高知初個展「凸( デコ) を、OKYAKU で開催致します。

昨年9 月、OKYAKU ART TRAIN PROJECT “TRAIN BOMB” 企画をキッカケに初来高。2 度にわたる取材旅行を重ね、そこで出会った沢田マンション、厚切りのカツオのタタキ、とさでん云々。画家・落合翔平的「高知」を展示いたします。

特に、本展での作家の画題としての「沢田マンション」への入れ込み様は凄まじく、文献を読み漁り、沢田家とも交流をもち、実際に滞在し資料収集を重ね描く、全景、ディテール、圧巻の計30 点( 予定) の沢田マンションは、高知県人にとってはどこか 当たり前のごとく鎮座する奇妙な建築物の、未だ知らない面を垣間見ることとなり、 初めましての人にとっては、どこかそれが作家の空想の建物のごとく映り、実際の沢田マンションを見た時、2 度驚くこととなるだろう。

作家 は、沢田マンションを見た時、驚愕と尊敬の念を抱くと共に、シンパシーを感じたと言う。

消しゴムで消すのが難しいほど、圧倒的筆圧で力のある線を描く作家は、修正の為、時に作為的にでもあるが、紙やキャンバス地を貼り重ね、書き足し、描き直す。作家自身が「増築」と称するそのこの行為は、まさに沢田マンションの増殖するポリゴンのごとき姿と重なる。

スクラップ& ビルド文化圏の日本で、異端とも言えるビルド& ビルドの両者の果てしなき創造への執着が垣間見える展示となっております。

尚、展示初日の6 月1 日( 土) には、沢田マンションの次世代を担う澤田倭芳那氏を迎え、落合氏とのトークセッションを執り行います。作家の本展にかける思いや、作品から見えてくる沢田マンションの隠れた魅力など、建設当時からのストーリーを交え、深堀していきます。

是非、この機会に皆様にご高覧いただけますと幸いです。

 

 

[What’s 「沢田マンション」]

沢田マンション ( 通称 : 沢マン )

高知県民なら誰でも知っている少し変わった建築物。 完成形のない高知のサグラダファミリア ? すごく「違和感」なのだけれど、不思議と街の風景に溶けこんでいて面白い。

「ひとつとして同じ間取りの部屋がない」というのもこの建物の魅力。 ベタな言い方だが、「みんな違ってみんないい」。ここには多様な生活がある。 屋上には家庭菜園のレベルを少しうわまった畑があり、池には鯉が泳いでいる。

「プー太」という猪豚まで生活している。 街のユートピア、箱舟、軍艦島?? 例えようのなさがこの建物の魅力か。

@sawaman_official

 

[Arttist Comment]

“四国初の個展として、高知で初めて個展をさせて頂きます。
この展示では、特に「沢田マンション」というインパクトある建築に焦点を当てています。

落合は昨年の9月に初めて高知に行きました。
全国的には珍しい路面電車「とさでん」が走っていたり、名物「カツオのタタキ」もステーキのように分厚かったりし、自分の住んでいる地域との違いが多く非常に面白かったです。
その中でも特に沢田マンションを見て驚愕しました。「こんな想像の範疇を超えたモノを作ってる人が世の中にはいるんだ」今まで生きてきた35年で見た絵画やライブや映画や漫画、そのどんなものよりエネルギー&圧力を感じ体がビリビリし、そして得体の知れない喜びが体を走りまくりました。しかもこの巨大な「沢田マンション」は建築士でもない素人のたった2人の夫婦で作られたと言います。

増築に増築を重ねて完成されたこのマンションは、落合の修正を重ね紙を切り貼りしたりキャンバスを付け足す増築的絵画制作法と一致しており、とてもシンパシーを感じました。奇妙ながら強い意志を持った生き物のように建築された「沢田マンション」のそのエネルギーと形容しがたいパワーは、想像の範疇を越えるものであり、まさに落合の表現が目指しているものを示しています。

展示のタイトル「凸」は、沢田マンションのデコってデコってデコりまくった建築を連想させる形の奇妙さや、そのエネルギーを反映させたタイトルです。
美術作品としての洗練された表現ではなく、ギャルが使っているデコられた携帯のような視覚的な「凸」のインパクトも感じていただけるような展示になっています。また「とさでん」や「カツオのタタキ」など高知のたくさんの陽気な「凸」を感じる風景も盛りだくさんです。

また、沢田マンションの管理人であり建設者の1人でもある、沢田裕江さんからのインスピレーションやアドバイスに対する感謝も申し上げます。「人間作れないものなんてなんもねえ」という彼女の言葉は、落合が日々制作に取り組む中での励みとなっています。

協力してくださった月極ギャラリーやOKYAKU、高知で出会った沢山の皆様に心から感謝申し上げます。また、沢田マンションの管理人であり建設者の1人でもある、沢田裕江さんに感謝申し上げます。

この展示は、高知の魅力と落合の作品の融合を通じて、新たな視点からの表現をお届けします。
モチーフの細部をクローズアップした作品や人工物と自然物が混ざり合った情景を作品にしています。場や空気感を作品にすることで新しいものを出力しようとする力が働き新たな作品の一面が見れた気がします。

是非、お越し下さい。”

 

 

[Profile]

落合翔平 / Ochiai Shohei
1988年埼玉県大宮生まれ。多摩美術大学生産デザイン学科 プロダクトデザイン専攻を卒業後、2018年から画家として活動を始める。日用品や玩具など、身の回りにあるアイテムを描いたペインティングやドローイングを発表してきた。ダイナミックで予想不能な形状や立体感、力強い筆圧で描かれた線画が特徴。ファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams)が主催するデジタルオークションハウス「JOOPITER」に作品を提供するなど、国内外で活動の幅を広げている。2023年にはTerrada Art ComplexⅡのYUKIKO MIZUTANIで個展「THIS IS OCHIAI SHOHEI」を開催。2024年3月にはデザイナー、ショーン・ウェザースプーン (Sean Wotherspoon)と渋谷パルコ2Gでadidas Originals “SW HEMP GAZELLE”Sean Wotherspoon × Shohei OchiaiのPOP UPを開催。2024年6月には高知のOKYAKUで個展「凸」を開催する。

@ochiaishohei

 

[What’s OKYAKU]

東京を拠点にアートカルチャーを発信するギャラリー・月極のブランチ的立ち位置をとりながら、 地方社会へのローカライズを行い、現代アートに触れる機会が相対的に少ない高知の地で、
クラブイベント「OKYAKU NEON」、地元企業とのタイアップなどを通して、その機会を増やすことに尽力。 ホワイトキューブの「いわゆる」ギャラリーの形態を取らず、鏡川を借景とし新しいアートプレゼンテーションを行う。